
乳酸トレーニングの理論記事一覧
筋肉は糖質を燃焼(代謝)して運動のためのエネルギーを作り出します。 糖質を燃焼すると水と二酸化炭素になり、それと同時に運動のエネルギーを造ります。 糖質代謝は2つの段階に分かれます。 そして、それこそが、乳酸を蓄積させる原因でもあるのです。それを説明しましょう。 糖質代謝の第一段階は「解糖系」と呼ばれます。 解糖系の特徴はつぎのとおりです。 代謝に酸素を必要としない。つまり無酸素運動で行われる代...
糖質を解糖系代謝で分解して乳酸をつくり、さらに乳酸を酸化系代謝で酸化して、運動のためのエネルギーを生み出すプロセスは、「バケツに水を貯める」ということをイメージするとものすごく理解しやすくなります。 下の図を見てください。水道から水を出し、バケツに水をためています。バケツの底には穴が開いていて、そこから水が流れて出ているという状態です。 このとき、水道からの水の流れは「解糖系代謝の強さ」を表し、...
バケツの水をあふれさせない、つまり乳酸濃度を上げないための方法はいくつかあります。その方法について考えてましょう。水道の勢いを弱くする これは運動のエネルギーとして、糖質の利用を少なくするという考えです。 糖質の代わりに脂質を利用して運動のエネルギーを生み出します。 脂質からは乳酸は産生しないので、糖質の消費を少なくすることで乳酸の蓄積を抑えられます。バケツの底穴を大きくする バケツの底穴を大き...
これまで、乳酸は疲労物質として考えられ、乳酸の蓄積にいいところは何もないと考えられてきました。ところが、近年のスポーツ生理学では、乳酸について全く新しい考え方が生まれています。 それは「乳酸は運動のエネルギー源だ」という考え方です。 バケツ理論で乳酸蓄積のメカニズムを説明してきましたが、実は乳酸の発生・蓄積はそれぞれの筋肉で別々に起こっているのではありません。バケツからバケツにひしゃくで水を移す...