激しい筋トレを行うと、次の日にはあちこちの筋肉が筋肉痛になってつらいですね。
しかし、これは乳酸の蓄積のせいではありません。
筋トレを行うと、筋線維が破壊されます。
その破壊による筋線維のダメージが、筋肉痛を引き起こしていると言われています。
なお、この筋線維のダメージを受けた後、しっかりと栄養補給し、休養をとれば、筋肉は「次はダメージを受けないように」と、元の状態よりも筋線維が大きくなるようにダメージを受けた部分を修復します。
これが「超回復」で、筋トレはこの理論を元に成り立っているのです。
乳酸と乳酸菌は別物です。
乳酸菌は、ヨーグルトなどの発酵食品を作るときに、糖から乳酸を作る働きがある細菌のことです。
スポーツという面では、筋肉で発生する乳酸と乳酸菌は何の関係もありません。
はい、筋トレで耐乳酸能力を向上させることができます。
いわゆる「筋持久力向上」のためのトレーニングで、最大筋力の50%以下の重量で行うのが一般的です。
なお、乳酸を盛んに発生させる無酸素運動は、全力で行えば持続時間は40秒程度なので、耐乳酸トレーニングとして筋トレを行う場合は、2分も3分も続くようでは有酸素運動の領域になってしまい、効率が落ちると思われます。
LTとは正確にはLactate Threshold、日本語で乳酸性作業閾値といい、この運動強度を超えれば乳酸が大量に発生してつらくなる境界となる運動強度のことです。
ランニングで徐々にペースを上げていったとき、あるところまではペースを上がってもさほどしんどさを感じませんが、あるところから急に苦しくなり始めるはずです。
簡単に言うとそこがLTですが、正確に測定するためには血中乳酸測定器が必要です。